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tax2128_128「海外FXであれば税務申告しなくてもいいんじゃないの?」と考えている投資家の方がいればそれほ間違えです。海外FXでも税金を支払わなければ脱税扱いになってしまいます。その理由を解説します。

国内FX業者の場合の税務署の情報把握の方法

毎年FX業者は顧客に対して損益証明書が発行されます。多くの方はこの損益証明書に基づいて、確定申告をしているはずです。

国内FX業者は損益証明書ができて、顧客ごとの損益が確定すると、同時に税務署にも損益証明書のリストを送ります。

税務署は、このリストと納税者のリストを突き合わせることによって、納税の有無をチェックすることができるのです。

この損益証明書の送付以外にも、脱税で調査が入っている顧客のリストがFX業者に送られてきて、そのリストに合致した顧客がFX業者にいれば情報を顧客には言わずに税務署に返答するのです。

このような形で税務署はもれなく税金の支払有無をチェックできるのです。

数万円の申告漏れであれば、税務署は取り立てをするコストの方が大きいので何も言わないケースもあるのですが、後で面倒なことにならないように税金は申告する必要があるのです。

海外FX業者の場合の税務署の情報把握の方法

海外FX業者の場合は上記のような対応を取るFX業者とそうでないFX業者が要るので、税務署も正確な情報をつかめてはいないのが実態です。

しかし、海外FXを利用するということは

  • 銀行による海外送金
  • クレジットカード、デビットカードによる入金
  • 国際決済サービスによる入金・出金

というなんらかの金融機関を介しています。

結局、この段階で税務署に入金、出金情報が筒抜けになってしまうのです。

海外送金を海外FX業者に対して行う場合(海外FX業者から海外送金を受け取る場合)には100万円超の海外送金は銀行が税務署に目的、金額、送金先口座、などの情報を提出する義務があるのです。

1998年に施工された「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」に規定されているものであり、銀行や金融機関の義務なのです。

銀行、金融機関が税務署に提出する「国外送金等調書」

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  • 国外送金か、国外からの送金の受領(入金)の別
  • 国外の送金者、または受領者の氏名・名称
  • 国外の銀行等の営業所(支店)の名称、取り次ぎ金融機関の名称
  • 国外送金等にかかる相手国
  • 本人口座の種類、口座番号
  • 国外送金等の金額:外貨種類、外貨額、円換算額
  • 送金原因
    など

です。実際に筆者も、毎月海外送金で海外FXの儲けを出金していますが、みずほ銀行は毎月同じ質問をしてきます。

「何の入金ですか?」

と、「毎月同じだよ。」と思いながらも「FXの収入であること」を回答していますが、いちいち電話で聞いてくることからも、そのチェックが厳しいことがわかります。

年々増加している「国外送金等調書」提出件数

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平成24年度には564万枚ですから、100万円を超える送金が564万回あったということは、最低でも5兆6400億円のお金が動いているのです。

税務署も黙っていられるはずのない金額になっているのです。

結果として税務署は

  • 国際的租税回避事案に専門的に対応する部署を設置
  • 二国間の租税条約などの規定に基づく情報交換を実施(60の租税条約など(80か国・地域))
  • 国外財産調書制度を平成26年1月1日から施行
  • 各国の税務当局が協力して、互いの租税を徴収するという「徴収共助」

など様々な海外資産情報の入手に取り組んでいるのです。

実際に情報交換を他国と実施した件数は平成24年度には23万1000件にも及んでいます。

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世界的にもタックスヘイブンによる租税回避が問題になっている状態で、年々海外資産に対するチェックの厳しさは増しているのが現状です。

それでも海外FXの税金を支払いたくない方はどうすれば良いのか?

海外に住むしか選択肢はありません。

180日以上日本にいると日本の居住者となり、海外で報酬を受け取っていても、日本の税務署に納税する義務が発生するのです。

一方で、180日未満しか日本にいない場合で海外に拠点があれば非居住者となります。

非居住者の場合は、日本に納税するのではなく、海外の移住先の税務署に納税することになります。

例えば

日本の場合

  • 所得税は55%
  • 法人税は約40%

ですが、シンガポールなら20%です。

海外FXで得た収益の場合は、日本の税率は雑所得の総合課税で計算されてしまうので、最大55%の税率であれば「海外に住む」方がお得という選択肢も当然出てくるのです。

日本の非居住者になってしまえば、合法で税金を日本に納める必要はなくなるのです。資産家がこぞってシンガポールや香港に移住するのはこのような背景があるのです。しかし、一方で海外移住はテロなどの危険性が高まったり、意外と物価が日本よりも高かったり、日本の四季が恋しくなったり・・・いいことだけではないようです。

まとめ

海外FXで儲けたお金に対するチェックの目は年々厳しくなっていると言っていいでしょう。日本に住んでいる限りは、海外FXで儲けたお金も納税対象になってしまうのです。

無駄に税務署とバトルするぐらいなら、納税はきちんとして、その労力はより稼ぐためのFXに注ぐべきです。

節税は問題ありませんが、脱税は犯罪なのでおすすめできません。

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